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Bar 石の華 / オーナーバーテンダー石垣忍さん × BIRDY. TABLE デキャンタ

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7年間の試行錯誤がついに結実
Birdyデキャンタで究極のベリーニが完成した

フレッシュフルーツのピューレと泡ものの、完璧なる融合

 以前から、シャンパンカクテルのレシピに試行錯誤してきました。シャンパンと副材料の混ざり方やカクテルに仕立てた際の泡のキメ……、どうしても自分の中でしっくりこなかったのです。そんな時、駒ヶ根にある北原農園の北原さんが、BIRDY. TABLEのデキャンタを使うと泡ものが整うよ、と教えてくれたのです。興味を引かれ、早速、Birdyデキャンタを購入したのが昨年末のこと。まずはリーズナブルなスパークリングワインでスワリングしてみたのですが、ガスが強くて泡のキメが粗く感じられるスパークリングも、このデキャンタでスワリングすると泡のキメが整うのです。“不揃いな泡が綺麗に配列されて整う”、そんな感触に手応えを感じました。

 その効果を利用すればフルーツのピューレとシャンパンを使ったカクテルをさらに進化させられるのでは、そんな風に思いました。例えばベリーニです。世界的にもローアルコールのカクテルのニーズが高まっている昨今、ベリーニのようなカジュアルドリンクはますます求められるでしょう。そんなわけで、9ヶ月前からイチゴやラズベリーなどのベリー系、オレンジやグレープフルーツなどの柑橘類、トロみのあるマンゴーなど、数多くの旬のフルーツを使って検証してデータを積み重ね、いよいよこの夏、ベリーニのレシピに取り掛かかりました

 桃とシャンパンはそもそも相性のいい組み合わせですが、個人的にはそれぞれが己の個性を主張しすぎてしまうアンバランスさに違和感を抱いていました。というのも、桃が強すぎると子どもっぽい味わいになるし、逆にボディのしっかりしたスパークリングを使うと割り材の主張が強くなりすぎる。ところがこのデキャンタでスワリングすると、シャンパンの喉越しのキレやきめ細かな泡を損なうことなく、桃のフレッシュな甘みや香りを実現できたのです。ここ数年、様々なアプローチから自分なりのアレンジを模索してきましたが、ついに納得のいくものが完成しました。

フルーツと割材の最高の組み合わせを、さらなる高みに引き上げるブースター的存在

 一つお話ししておきたいのは、ミキシンググラスとデキャンタの違いです。ステアの要は、円柱形のミキシンググラスの中で氷が遊ばないようにきちっと組み立て、バースプーンで氷を掴み、液体だけを動かすイメージで攪拌すること。「冷える」、「混ざる」、「氷を溶かさない」という3つのアクションを同時にかなえるのです。この時、氷をがっちりとホールドした状態で液体にアクションを加えないと、液体の融合は起きません。ミキシンググラス内のごく限られたスペースで液体だけが回ると、分子同士が結着してバランスよく整えられ、渾然一体となった味わいを醸し出します。

 一方、デキャンタはミキシンググラスにはないアールがありますから、氷を入れてスワリングしてもスムーズに攪拌することはできません。ですからデキャンタには氷もバースプーンも不要。Birdyデキャンタの場合、液体を注いで手首を使ってスワリングするだけ。アールから“波”というアクションが生まれ、液体の融合を促します。氷やバースプーンといった素材へのストレスになるものを排除しつつ、素材同士の究極の融合を可能にするのです。

 このデキャンタを手に取ったら、まずはコストパフォーマンスのいいスパークリングでスワリングしてみてください。素材であるブドウの味が引き立って、まるでヴィンテージシャンパンかと見紛うような景色が広がります。そのポテンシャルを味わったなら、あとはBirdyデキャンタとじっくり向き合うだけ。自分だけのスワリングのロジックを積み上げてみてください。

レシピ
白桃(中玉)・・・1/4個
スパークリングワイン・・・90ml

1. Birdyデキャンタとグラスにアイスを入れて冷やしておく。
2.白桃とスパークリングワイン30mlをブレンダーにかけてピューレを作る。この時、甘みが足りないようであればシュガーシロップを加える。
3. Birdyデキャンタに2のピューレとスパークリングワイン60mlを加え、右に10〜15回、スワリングする。
4. 3を冷えたグラスに注ぎ、キューブアイスを加える。


プロフィール

石垣忍さん

Bar石の華オーナーバーテンダー。日々、カウンターに立つ傍ら、国際的な美術展や老舗ラグジュアリーブランドのイベントのためのイメージカクテル考案、缶カクテルのプロデュースなど、バーの内外で活躍中。


店舗写真

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